Lesson3 “Living with Nature – Takita Asuka’s Journey”

Section1

ケニアで獣医師をしている滝田明日香です。

アフリカの野生動物、特にゾウの保護に取り組んでいます。

アフリカでは毎年2万頭以上のゾウが違法なハンターによって殺されています。

彼らはゾウの象牙を狙っているのです。

アフリカゾウは長年、絶滅の危機に瀕しています。

動物たちの世話をするため、私と同僚は1日に200キロ以上の悪路を走ることもあります。

時には軽飛行機で傷ついた動物を探すこともあります。

また、違法なハンターから動物を守るため、レンジャーとも協力しています。

私はサバンナで10年以上テント暮らしをしています。

よく 「野生動物の近くに住んでいて怖くないの?」と聞かれます。

実際、夜になるとテントの近くでライオンの唸り声が聞こえることもありますが、もう慣れました。

journey (名)旅行
veterinarian (名)獣医
African (形)アフリカの
wildlife (名) 野生生物
illegal (形)不法の; 違法の
colleague (名)同僚
rough (形)〈道路など〉でこぼこの
kilometer (名)キロメートル
ranger (名)森林警備隊[監視]員,レーンジャー
savanna (名)サバンナ
roar (動)〈ライオンなど猛獣が〉ほえる

Section2

小さい頃、私はアフリカの動物が本当に好きでした。

彼らのために何かしたいといつも思っていました。

大学では動物学を専攻し、ケニアを訪れる機会がありました。

そこでは、野生動物を重要な観光資源として保護しようとする人々がいました。

一方で、野生動物が家畜を襲ったり農作物に被害を与えたりすることから、野生動物を排除しようとする人々もいました。

野生動物と人間の共存は複雑な問題であることを学びました。

大学卒業後、野生動物のために何かできないかと考えました。

獣医になることを決めるまで、いくつかの仕事を経験しました。

そしてケニアに戻って獣医学を学びました。

そして5年後、私はついに野生動物の命を直接救う獣医師となったのです。

zoology (名)動物学
tourism (名)観光旅行
resource (名)(一国の)資源,供給源,物資
eliminate (動)〈…を〉除く,除去する
damage (名)損害,損傷,被害
crop (名) (特定の)作物,収穫物 《穀物・果実・野菜など》
coexistence (名)共存,共在
complicated (形)〈ものが〉複雑な
veterinary (形)獣医(学)の
directly (副)(仲介物なしで)直接に

Section3

2012年には、アフリカゾウの約10%が象牙のためだけに殺されました。

象の保護に力を入れるため、私は友人とNPO法人「アフリカ象の涙」を設立しました。

この団体は、日本における象牙使用の認識を広めることを目的としています。

日本は1980年代後半まで象牙を多く輸入していました。

現在でも、何気なく象牙製品を購入している人がいます。

気づかないうちに違法な狩猟を支援しているかもしれません。

象を救うために大切なのは、象牙に関する事実を知ることです。

私はサバンナのどこまでも続く地平線、青い空、白い雲を見るのが大好きです。

そして何よりも、そこに暮らすエネルギッシュな野生動物たちが大好きです。

だから私は、アフリカゾウをはじめとする野生動物の保護に力を注いでいます。

non-profit (形)非営利的な
awareness (名)〔…に〕気づいていること,〔…を〕知ること
import (動)〈商品を〉〔…から〕〔…へ〕輸入する
casually (副)何気なく; 不用意に,ふと
endless (形)終わりのない; 永久に続く,無限の
horizon (名)地平線,水平線
energetic (形) 精力的な,活気に満ちた,エネルギッシュな
preserve (動)〈家・ものなどを〉保存する