Section1
インタビュアー: なぜ落語に興味を持ったのですか?
三輝:私はカナダで舞台芸術に関わっていて、最初に日本に来たのは能や歌舞伎を見るためでした。
ある日、何気なく入った焼き鳥屋で落語を見たんだ。
全容を理解するのは私には難しかったです。
でも、落語に感動したのは、一人の演者が物語のすべての役を演じていたからです。
インタビュアー:どのようにしてプロの落語家になったのですか?
三輝:大好きだった桂文枝さんに弟子入りしました。
当時、私は落語界に入るには年を取りすぎていました。
そんな私を受け入れてくれたのは意外でした。
将来、落語を世に広めることを期待してくれたのです。
三輝という名前もつけてくれました。
interviewer | (名)会見者,面談[面接]者,訪問記者,インタビュアー |
---|---|
casual | (形)思いつきの,何気ない,さりげない |
performer | (名)役者,演奏者,軽業師 |
role | (名)(俳優の)役 |
apprentice | (形)徒弟の; 初心者の |
generally | (副)一般に,広く,あまねく; 多くの人に |
expect | (動)期待する,予期する,待つ |
spread | (動)開く,広げる |
Section2
インタビュアー:海外で落語を上演する際に大切にしていることはなんですか?
三輝:設定や登場人物など、原作を大切にすることです。
そうすることで、海外のお客さんが日本の文化にのめり込んでくれます。
その結果、笑いが増えるのです。
インタビュアー:それはどのようにして気づいたのですか?
三輝:アメリカでの公演で、鶴と亀のエピソードを盛り込んだ日本の話をしたのです。
観客が日本の鶴になじみがあるとは思えませんでした。
そのためフラミンゴに置き換えたのです。
観客は思ったほど笑いませんでした。
後で理由がわかりました。
フラミンゴというと、その鳥で有名なフロリダを思い浮かべるだろう。
私は、彼らの心を日本の世界に留めておかなければならないことに気づいたのです。
setting | (名)(自然の)環境,背景 |
---|---|
audience | (名)聴衆; 観衆,観客; 読者; (ラジオ・テレビの)聴取者,視聴者 |
absorb | (動)取り入れる,吸収する,同化する |
tortoise | (名)カメ |
replace | (動)〈…に〉取って代わる |
Florida | (名)フロリダ |
Section3
インタビュアー:英語で落語を演じるとき、心がけていることはなんですか?
三輝:日本語と同じスタイルで演じます。
リズムや間の取り方も同じです。
加えて、一語一語はっきり発音するように心がけています。
インタビュアー:では、普段の英語は話さないのですか?
三輝:いいえ。
例えば、カナダ特有の表現は避けます。
そうしないと、観客がカナダでの出来事を想像してしまうからです。
つまり、ニュートラルな英語であることが大事だと思っています。
そういう英語を使って、本物の日本の落語を世界に紹介したいと思っています。
rhythm | (名)リズム,律動 |
---|---|
pause | (名)中止,休止; 絶え間,とぎれ,ポーズ; 息つぎ |
additionally | (副)付加的に; そのうえに,加えて,さらに |
pronounce | (動)〈言葉を〉発音する; 音読する |
avoid | (動)〈人・ものなどを〉(意識的または意図的に)避ける,よける,回避する |
otherwise | (副)さもなければ |
somewhat | (副)やや,いくぶん,多少 |
neutral | (形)中立の,戦争に参加しない; 中立国の |
authentic | (形)真正の,本物の |
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