Lesson4 “Seeds for the Future”

Part1

「種」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか？

植物？

成長？

生命？

答えが何であれ、種は大切なものだと思うでしょう。

米、野菜、果物など、すべての作物は種子から育つからです。

家畜も多くの作物を食べる必要があります。

もし種がなくなれば、作物も肉も食べられなくなり、私たちは生きていけなくなります。

もし一個人や一企業が世界中の種子をすべて所有していたらどうなるか、想像してみてください。

人々は種子を奪い合い、争いが起こるかもしれません。

そうなれば、私たちが毎日食べているものが突然食べられなくなるかもしれません。

種子は私たちが思っている以上に重要なものなのです。

Part2

「この種を東京で売ってもいいですか？”」と小林宙は田舎の種苗店の店主に尋ねています。

宙は東京で種苗業を営む高校生です。

彼は中学生の頃、日本の伝統的な野菜の種子の多くが失われつつあることを心配しました。

そのため、彼は日本の伝統的な野菜の種を守るために、日本各地でそのような種を集め、販売することにしました。

お金のない高校生が商売を続けるのは容易ではありません。

宙は、自分で育てた有機野菜を売ることで、種代や交通費をなんとか賄っています。

大変なことも多いが、新しい発見があり、いろいろな地域の人たちと出会えるので、宙はこの仕事を楽しんでいます。

Part3

宙は庭や公園で種を集めるのが好きな少年でした。

初めのうちは、欲しい種を集めるだけで満足していました。

中学生になると、ただ種を集めるだけでは物足りないと思うようになりました。

宙は、伝統野菜の種の多くは、農家の努力によって代々守られてきたものであることを知りました。

種の保存をやめれば、伝統野菜は失われてしまいます。

「種が全国に出回れば、それを使いたいと思う人が増えます。

その結果、伝統野菜を守り、次の世代に伝えることができるのです。

種を流通させるシステムがなかったので、自分で作りたかったんです。」と宙は言います。

Part4

スーパーマーケットでは、さまざまな種類の美しい野菜が整然と陳列されていることが望まれます。

現在、多くの野菜はF1種と呼ばれる特殊な種から栽培されています。

同じ大きさ、同じ形の野菜が育ちます。

そのため、日本の多くの農家は外国企業からこの種子を購入し、自家採種をやめています。

次の世代に種を引き継ごうとしているのは、宙だけではありません。

例えば、失われる恐れのある種子を保存するためにシードバンクを設立しているグループもあります。

宙は「高校生でも、身近なことから始めることで世界を変えることができる 」と言います。

皆さんも身近な問題を見つけて、じっくり考えてみてはいかがでしょうか？